ピアノを習っていると、学校の合唱コンクールの伴奏に選ばれることがありますよね。
わたしは合唱が好きで、これまでいろいろな機会に合唱の伴奏をしてきました。
(合唱への思いを語っている記事はこちらです→合唱の思い出と「感動」の体験)
生徒さんからもときどき、「こんど合唱コンクールの伴奏に選ばれたので、レッスンで聴いてください」「アドバイスください」と頼まれることがあります。
そこで、今日から3回に分けて合唱の伴奏のポイントをお伝えしていきます。
初級・中級・上級編でお届けしますので、ぜひ3部作すべて読んで素敵な伴奏をしてくださいね!
もくじ
音楽的な伴奏のコツ、ポイント
つぎの3レベルで書いていきます。
初級
初めて伴奏する。伴奏パートを弾くのもちょっと難しいと感じる人へ
もも
中級
何度か伴奏も経験してきたので、少し余裕をもって、いい伴奏をしたいなという人へ
うさぎ先輩
上級
伴奏でもっと音楽に貢献したい!総合的に良い音楽を作っていきたい!という人へ
さいりえ
合唱の伴奏だけでなく、歌の伴奏や楽器の伴奏に生かせることもあると思います。
では今日は初級編、いってみましょう!
中級・上級編をお読みになりたい方はこちらをどうぞ。


暗譜するくらいの意気込みで!
ふだんピアノの発表会などで演奏したことがあっても、合唱の伴奏はまた違う難しさがあります。
とくに初級の方がつまづきやすいのは、次の2つではないでしょうか?
- 絶対に止まらない!→もしミスしても、とにかく音楽をつなげること
- 指揮を見ながら弾くこと
それは、暗譜するくらいのレベルで弾きこむことです。
そのくらい音楽が体や心に染みついていれば、指揮を見てタイミングを合わせる余裕も出ますし、とっさのアクシデントにも対応しやすいです。
※補足・・・暗譜するくらいのレベルで弾くという意味であって、実際には楽譜を見て演奏しても良いと思いますよ。
《参考記事》暗譜が苦手な方はこちらの記事に詳しく対策を書いています。
→暗譜がこわい?苦手を解消する17の練習メニュー

鍵盤を見なくても弾けるまで練習する
さあ、暗譜できましたか?
ここであなたに、もう一つだいじなことをお伝えします。
それは、手(鍵盤)を見なくても弾けることです。
ピアノのソロ曲を弾くとき、ずっと鍵盤を見ないと弾けない人もいます。
でも、ほんとうは鍵盤を見なくても弾けると、たくさん良いことがあるんですよ。
- 自分の音(ピアノ)や、まわりの音(声)を聴きやすくなる
- 音楽に対して客観的になれるし、音楽的にも精神的にも余裕が生まれる
- 指揮や、合唱メンバーの様子をしっかり見ながら弾くことができる
この機会に身につければ、きっとピアノの演奏にも役立ちますよ!
まずはテンポキープ!
それでは次は、実際の演奏のお話です。
ピアノが速くなったり遅くなったりすると、歌う人は混乱してしまいますね。
同じ速度で安定して進めるように、お家でも何度も練習しましょう。
- はじめはメトロノームに合わせて練習する
- 歌いながら練習する(片手でもOK)
- 指揮の人と一緒に練習する
など、いろんな方法でテンポキープを身につけましょう。
バスはしっかりめに。伴奏形は軽く、小さめに弾く
合唱の伴奏は、同じ音型が連続して書かれていることが多いです。
同じ音型というのは、大きな音が出やすかったり、どんどん音が大きく重くなっても自分では気づきにくかったりします。
すると、合唱の歌声が聞き取りにくくなったり、全体のバランスが壊れたりしてしまいます。
いつもピアノ曲を弾いているときより、小さめ、軽めに弾きましょう。
ただし、左手の一番低い音(バス・ベース)は、音楽の大きな流れや曲の構成を左右するだいじなラインですから、しっかり出してリズムに乗ってくださいね。
歌ってみて、表現を感じよう
伴奏の役割をもらって、ピアノばかり弾いていませんか?
一度、歌う人の気持ちになって、歌のパートを歌ってみましょう。
- ここはやさしい気持ちで。
- この先まで、ひと息で盛り上げたい!
そして伴奏しながら一緒に歌えるくらいになれば、ずいぶんまとまりが出てきます。
声に出して歌って弾くのが難しければ、心の中で一緒に歌うだけでもはじめは大丈夫ですよ。
まとめ〜余裕をもって、安定して弾くことが第一目標〜
ここまで、合唱の伴奏の初級編を紹介しました。
〜合唱コンクールの伴奏・初級編のポイント〜
- 暗譜するくらいの意気込みで!
- 鍵盤を見なくても弾けるまで練習する
- まずはテンポキープ!
- バスはしっかりめに。伴奏形は軽く、小さめに弾く
- 歌ってみて、表現を感じよう
さいりえ
もも
さいりえ
中級編はこちらです→合唱コンクール伴奏のポイント中級編〜歌といっしょに音楽づくり〜

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