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アナリーゼが苦手な人へ。とっつきやすい楽曲分析の方法を項目別にまとめたよ!

アナリーゼが苦手な人への楽曲分析ポイント

ピアノを演奏するときに、楽曲分析(アナリーゼ)がとってもだいじ!

というのは、あなたもきっと聞かれたことがあると思います。

あなたは今弾いている曲がどんなふうに作られているか、どんな構造か、人に説明できますか?

分析といっても、曲というのはいろんな角度から見ることができますし、奥が深いんですよね。

大学院の研究論文や音楽学者さんが書く書籍のように、ものすごく細かく読み解いていくこともできるのですが、なかなかハードルが高いですよね。

ピアノ奏者の場合、もちろん作曲家や作品に深く踏み込んでいくのも重要なのですが、やっぱり「演奏の助けになる」ような楽曲分析がしたいですし。

そこで今日は、とっつきやすい楽曲分析の方法をいくつかご紹介しますね!

以下の項目で解説していきます。

  • 形式を見る
  • 旋律の形を見る
  • モチーフがどのように展開されているか?を探す
  • 調性、和声を見る
  • 様式、曲のタイプを見る

順番に説明していきますね。

形式を見る

曲の全体をざっと見て、どんなつくりになっているかを大まかに判別していきます。

基礎知識として、次の形式は知っておくといいでしょう。

  • 二部形式
  • 三部形式
  • ソナタ形式
  • ロンド形式
  • 変奏曲形式

これに当てはまらない場合や、「全体を見ても、よくわからないなぁ」という場合、次のようにしてみるとわかることもあります。

  • A、B、C、と、部分ごとに分けていく
  • 似ている部分に印をつける
  • 8小節、16小節ごとなどで場面が変わっていないかどうか見てみる(小節単位は曲によるので必ず当てはまるわけではありませんが、ヒントになるかも)

旋律の形を見る

分析というと「全体の地図を作る」ようなイメージが強いと思いますが、部分部分がどうなっているのか見るのも大事です。

たとえば、曲の顔となる旋律がどう作られているのか。

  • 上向きか、下向きか
  • ヤマはどこにあるのか
  • どんなリズムか
  • 音程の差はどうなっているか
  • 背景にある和声は何なのか
  • どんな組み合わせでできた旋律なのか

たとえば、

バッハのインヴェンション1番なら
「ドレミファ」という上行形の音階+「ファレミド」というギザギザの音形でできているな。

ベートーヴェンの10番のソナタ1楽章なら、はじめの2小節「D-D-A♯-H-F♯-G(レレラ♯シファ♯ソ)」は

  • ト長調の主和音に非和声音のA♯とF♯が挟まれている
  • アウフタクトのリズムに特徴がある
  • オクターブいきなり上がってからゆるやかに下りてくる、

などの特徴がぱっと見つかります。

参考note

ベートーヴェンのソナタ10番の冒頭については、こちらのnoteで動画付きで解説しています(有料)。

和声分析と演奏表現①和声の推移を見る/和声音と非和声音

言われると当たり前のようなことですが、意外と、あらためて考えてみないと意識もしないようなことだったりします。

ふだんなにげなく弾いているメロディも、もう一度「ふむふむ、こんな風にできているのか!」と再発見してみましょう。

きっと、演奏のヒントがありますよ。

モチーフがどのように展開されているかを見る

ソナタやフーガではとくに、旋律やモチーフがどのように展開されているかは重要です。

そこまでカッチリした形式の曲でなくても、いろいろな形でテーマや各モチーフが出てくることが多いです。

前の項で旋律の分析ができていれば、曲の中でも探しやすくなるはず。

  • 同じ形がここでも出てきた!
  • はじめのモチーフの前半部分だけが登場してる!
  • 音程は同じだけど、上下さかさまになってる!

というふうに、作曲家が趣向をこらして曲にちりばめたモチーフを探してみてください。

曲によって、モチーフそのものに感情やキャラクターが意味されていることも多いです。

もも

ベートーヴェンの交響曲『運命』とか!
参考動画

モチーフ分析しながら練習していく様子を動画にしています。他の曲もあります。

調性、和声を見る

旋律の分析と前後して、調性や和声も見ていきます。

各和音の機能は、次の3つに分かれます。

T(トニック/トニカとも言います)
D(ドミナント)
S(サブドミナント)

Tは、主和音。お家のようなものですね。
Dは、属和音。お家(T)に帰りたくなる音です。
Sは、ちょっとお出かけ。Dを経由して帰ることもあれば、直接Tに帰ることもあります。

こまかな和音分析がむずかしいとき、まずは大ざっぱにグループ分けするとわかりやすいです。

・T/D/S の機能を見分ける
・和音ひとつずつではなく、数小節のグループで見る

分析のコツを少しだけご紹介します。

  • わからない和音、臨時記号も多いし何か響きも特別そう?? という和音を見たら、その次の和音を見てみる(次の和音とセットになっていることが多い)
  • ドッペルドミナントを知っておく(派生和音が多数ある)
  • 【Iの第2展開形ーV】は、セットで考える(セットでドミナントの機能を持ちます)
  • 和声の簡単なルールや響きを覚える
  • 和声聴音をしたら分析するクセをつける

レベル別では、まずこんな項目で進めていくと良いでしょう!

  • 初級の人は、まず 各調の I,V,IV を理解し、曲の中の和声の動きを意識すること
  • 中級の人は、シンプルな楽譜を分析できること(ツェルニーやソナチネからチャレンジ!)
  • 上級の人は、曲の中で和声の機能を見つけ、臨時記号たくさんの和音も、どういう役割を持っているか見つけてみてください。
楽典ー理論と実習の学習ポイント解説。音階・調判定・和音・楽語【後編】ピアニストのための楽典学習!「黄色い本」の重要ポイントをチェック!
参考動画

和声分析をしながら練習していく様子を動画にしています。他の曲もあります。

様式、曲のタイプを見る

曲の形式と少し似ているのですが、もう少し広く見て、曲としてのジャンル、のような感じです。

  • この部分はコラールふうだな
  • 協奏曲ふうだな
  • 歌曲とピアノ伴奏のようになっているな
  • 古典舞曲の様式だ
  • 変奏曲の中でも、これはシャコンヌと同じような造りだな

など、経験を積めば積むほど、「あ、あれと同じだ!」と気づくことも増えてきます。

参考記事

各様式については、当ブログでもいくつかお話しています。

バッハのフランス組曲を弾こう!学べること・難易度・練習の進め方を解説

おわりに|まずはできる範囲で分析してみよう!

ピアノ曲だけでなく、たくさんの曲を聴いたり楽譜を見たりして幅広い音楽経験を積んでいきましょう!

曲を構築することがいかに大切か?というのは、最近書いたブログ記事にも載せていますので、どうぞお読みください。

ピアノの演奏には構成と構築力が必要なぜ演奏に「構成力」が必要なの?長いピアノ曲をまとめるのが苦手なあなたへ。

オンラインレッスンサロンでは、楽曲分析に関するnoteも複数アップしています。

▶楽曲分析をピアノ演奏に生かすnoteマガジンはこちら

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