ピアノを弾いていて、右手は3連符、左手は8分音符2つなんてリズムはよく出てきますね。
こんなのや
(例:ドビュッシーのアラベスク第1番)
(例:ハイドンのソナタ)
こんなのや
(例:ショパンの幻想即興曲)
こんなのや・・・
(例:ショパンの新練習曲 第1番)
今日は、その考え方や実践方法を確認してみたいと思います。
では、大切なことを順番に。
もくじ
リズムと連符の基本
同じ速さで拍をカウントできること
ピアノを弾くリズムで大切なのは、
・右手で弾く音符。
・左手で弾く音符。
だけではないのです。
最も大切と言っても良いくらい、
・音楽の持つ拍子感、[拍]
が大切なのですね。
どんなに長い音符を弾いても、速い音符を弾いても、ときに音楽が自由に動いたとしても、
その根元にはずーーっと統一された拍があり続けるかどうか・・・
これは、いつの段階でもとても大切なのです。
連符・・・拍を分割すること に慣れよう
4分音符をメトロノーム60の速さで手を叩きながら、お好みの言葉を唱えてリズムを確認。
※あなたの下のお名前が2文字、3文字、もしくはフルネームで5文字や7文字ならお名前も良いですね。
(初級)
・1拍を2分割できる「ポチ」「シロ」
・1拍を3分割できる「サラダ」「トトロ」
※(中級)
・1拍を5分割できる「ナマタマゴ」「ゴマタマゴ」
・1拍を7分割できる「タツノオトシゴ」…
その後、ピアノで「ドレ(2)」「ドミソ(3)」などと弾いてみましょう。
大体7連符辺りまでできれば、10連符までの全てが認識できるようになります。
(4分割は2×2、6分割は3×2or2×3・・・というように)
ここまでは基礎段階です。
では次のステップへ!
違うリズム、連符の組み合わせの考え方〜まずは3連符から〜
さて、そこまでできれば、今度は違うリズムの組み合わせにチャレンジです。
まず基本の
こちらです。
実際の楽曲に出てきた場合、
- 2:3はなんとなく雰囲気で弾く
- 2はこのくらい、3はこのくらい、で「エイッ」と合わせちゃう
- 歌うメロディなので、ルバートしながら揺らして弾く
人も多いかもしれません。
ちなみに このリズムは、
ということで、実際に弾いたり叩いたりすると
「タータタター」というリズムに聞こえます。
このように、感覚で弾いている方も多いかもしれません。
ここで「理論的なリズムの組み合わせはどうなってるの!?」と確認しておきましょう。
考え方がわかった上で弾けるとより良いですし、さらに難しいリズムが来たときに応用できるようになります。
このような異なる長さやリズムが出てきたときに大事なのが、
「分数」
です。
4分音符を[1]としたときに、
は
1/2
は
1/3
ですね。
ではこの場合、「1/2と1/3を合わせる」わけなので、同じ分母にそろえてみます。
通分・・・ですね。
ここが重要!通分します!
昔、算数の授業で習ったなぁ・・・なんだか忘れちゃった!と、私もこんな感じなのですが、一言で言うと、分母を揃えます。
左手 「1/2 は 3/6 」 = 1拍を6つに割って、そのうち3つずつの長さで、2回弾く
右手 「1/3 は 2/6」 =1拍を6つに割って、そのうち2つずつの長さで、3回弾く
それを組み合わせます。
こんな感じ。
(ごちゃごちゃするので、3連符の「3」は省いています)
これで、きれいに分割して、組み合わせられました。
気をつけるポイント
[1]6分割は同じ長さになってますか?弾いているうちに、1→2は長いけど、5→6は短い、ということになっていないか確かめて同じ長さで数えます。 [2]必ず次の拍のはじめの音まで弾きましょう!!
次の拍の音まで弾くことで、連符の最後の音の長さを確かめるためです。
こんな曲を弾くときは?
2小節目の2拍目に、違う組み合わせがありますね。
こんなときは、2小節目の始めなど、前の拍からも「6分割」して練習すると良いですね。
いわゆる「2拍3連」のリズムも、この考え方でできます。
慣れたら、流れの中で演奏しよう
これでバッチリ!
正確な長さ・リズムが身につきましたか?
カチカチと数えながら弾くと、音の長さが正しくてもその音楽の持つ表情や良さが伝わりません。
頭で、耳で、手で、正しいリズム分割を理解して実践できるようになったら、
「数える」「合わせる」ことから離れて、スーッと流れの中で弾いてみましょう!
- カッチリ合わせる方がカッコイイ曲なのか?
- やわらか〜く境目をぼやかした方がきれいな曲なのか?
- あえて、少し長さや重さを変えた方が自然なのか?
曲によりますね。
美しいリズムで素敵な表現になりましたか?
まとめ
同じ速さで拍を叩ける、弾けること
連符が叩ける、弾けること
音符の長さを分数にして
通分します!
手で感覚を覚えたら、スラスラっと弾いてみましょう。
次回以降は3:4など、より複雑な連符の組み合わせを解説していきます。
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