音楽高校を目指そうというきっかけは、皆さまざまです。
また、思い立つタイミングも、人それぞれ。
音楽高校は
- 音楽とたくさん向き合えて
- 仲間とも出会えて
- いろいろな楽器や音楽の広い知識を深めることもできる
と、音楽を学ぶにはとても恵まれた環境ですので、憧れている小中学生も多いのではと思います。
厳しい面や大変なことも多くありますが、音楽を愛していて真剣な気持ちがあれば素晴らしい学びの場となるでしょう。
今日はそんな「音楽高校に行きたいけどどうすれば良い?」というお話について書いていきます。
※少し厳しい書き方があるかもしれませんが、できるだけ率直に考えを書いていきますので、よろしければお読みください。
※学校によって異なることも多くありますので、参考にとどめてくださいようお願いします。
◎近くの音楽高校を知りたい方はこちら→[2019年版]音楽高校の受験方法・課題曲・レベルの調べ方
◎音楽高校受験対策に、ソルフェージュや楽典のテキストをご紹介→音楽高校を受験したい![2] 今すぐ楽典&ソルフェージュ!おすすめテキストと問題集
◎音楽高校って、実際通ってみるとどうなの?→音楽高校ってこんなところ〜進路に迷う人へ〜
もくじ
音楽高校には入学試験があります
音楽は自分のペースで一生やれるものですし、もちろん音楽高校に行く道が全てではありません。
音楽高校や、音楽大学を出なくても素晴らしい音楽を奏でられる方はおられます。
ですが、もし将来の進学を目標とし「入試」を頭に浮かべる場合。
どうしてもタイムリミットがあります。
入学試験の日までに、求められるレベルに達している必要があるのです。
これは、勉強で進学校に入ることと同じで(もしかしたらそれ以上)、前もって気持ちを注いで準備を始める必要があります。
音楽高校志望の中学生に必ずお話していること
年に数回ほど、音楽高校志望の中学生がご相談やレッスンに来られる機会があります。
「どのくらい弾ければ音楽高校に入れますか?」というご質問もいただきますが、模擬試験や偏差値のない世界ですので、なかなかハッキリと言葉ではご説明はできません。
でも、確実なことはいくつかあり、このようなことをお話しします。
意欲、志の面で
- なぜ行きたいか、音楽が大好きか、あらためて考えてみてください
- (演奏専攻の場合)人前で演奏するということについてどう思うか、考えてみてください
- 音楽と共に生きていくという強い気持ちがありますか?(現実には他の選択もありえますが、気持ちの確認という意味で)
実技の面で
- いろんな曲を経験する中で、練習曲、バッハ、古典派をよく勉強してください。
- とくにバッハを今からすぐやってください。
- ソルフェージュの勉強を(まだなら)すぐに始めてください。
- 楽典、簡単な和音や調性をしっかり理解できるように学んでください。(まだなら)すぐに始めてください。
ソルフェージュの必要性とおすすめテキストについては、こちらの記事をどうぞ。
音楽高校を受験したい![2] 今すぐ楽典&ソルフェージュ!おすすめテキストと問題集情報、「知る」面で
- 学校の情報、課題曲を入手してください
- 同年代や少し上の人の演奏を聴きに行きましょう。また、プロの演奏家の演奏も積極的に聴きに行きましょう
このようなことをお話し、ご希望があれば現在の状況を確認させていただき、どのくらいの準備が必要になるかをお話させていただきます。
それからお勉強もがんばりましょう!
このうち、課題曲のこととバッハのことについて今日は書きます。
音高受験の課題曲は学校によって違う
たとえば私の母校の京都堀川音楽高校の場合は、
- ハノンのスケール・アルペジオ
- モシュコフスキーの練習曲
- バッハの平均律
- ベートーヴェンのソナタ
が近年の課題になっていますので、おおよそ そのレベルの曲を、安定した技術と音楽性をもって高い完成度で演奏する、というのが目安になるでしょう。
近隣の石山音楽高校、夕陽が丘音楽高校も、やはりバッハの作品と、ベートーヴェンのソナタなどが近年の課題となっています。
東京藝大付属高校などは、ベートーヴェンのソナタの全楽章やシューマンのソナタの全楽章、などとても多いです。
志望校の入試の内容や、入学してからのカリキュラムや校風、学校の理念などを知ることも大切です。
課題曲を調べたい方はこちらの記事をお読みください→[2019年版]音楽高校の受験方法・課題曲・レベルの調べ方
[2021年版]音楽高校の受験方法・課題曲・レベルの調べ方バッハは本当に大切です!
いずれにしても、いろんな角度から準備することや身につけておきたいことは多くあります。
その中でもとくに重要なものの一つが、バッハの作品の学習経験です。
小学生の頃から
- バッハやバロックの多声体の小品
- インヴェンション
- シンフォニア
- 平均律
と着実にステップアップしていると、入試の課題にもある程度スムーズに入りやすいです。
さいりえ
まとめ〜音楽高校に興味がある人は、動きはじめよう!〜
もしこのブログをお読みの方で、いま小学生や中学生(のお子さんがおられる)で音楽高校にも興味がある方は、まずピアノの先生にご相談してください。
「受ける」と決心していなくても良いので、「もしかしたら受けたいかもしれない」という程度でも。
そして、バッハの勉強をしっかりされることをおすすめします。
ピアノを弾く上でバッハの勉強がいかに大切かということは、次の記事で書いています。
バッハのインヴェンションやシンフォニア。ポリフォニー(多声)の重要性・進度の目安は?
バッハのインヴェンションとシンフォニアは必須!難易度と進度の目安は?
◎近くの音楽高校を知りたい方はこちら→[2019年版]音楽高校の受験方法・課題曲・レベルの調べ方
◎音楽高校受験対策に、ソルフェージュや楽典のテキストをご紹介→音楽高校を受験したい![2] 今すぐ楽典&ソルフェージュ!おすすめテキストと問題集
◎音楽高校って、実際通ってみるとどうなの?→音楽高校ってこんなところ〜進路に迷う人へ〜