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ー音楽家は食べていけないー
そんな言葉を耳にしたことはありませんか?
わたしが音楽の道を志したときも、そうでした。
と周りから言われたり、だれよりわたし自身が不安を抱えていました。
実際、新卒で就職はしたものの、1年ほどで退職してフリーランスになり、不安定な時期もありました。
東京藝大を卒業したって。働きたい、音楽を仕事にしたい、って気持ちがあったからって。月20万円、30万円なんて勝手に入ってこないのです。
ですが、副業をしながら生活費を確保し、現在は音楽だけで生活できるようになりました。
大きな贅沢はできませんが、ひとまず当面生活できる程度にはなっています(いまはコロナで多少不安はありますが…)。
そんなわけで、この記事では、「わたしが音大を卒業してから音楽だけで食べていくまでの道のり」をお話します。
具体的には
長大な文章になりますが、音大卒業後の仕事やフリーランス音楽家のわたしの現実を書いています。
ご興味のある方はさいごまでお読みいただけますと幸いです。
はじめての方のために、簡単にプロフィールを書きます。
学生時代からバイトはしていました。
でも仕送りは長年もらっていて、大学院卒業後に自分の足でようやく立ちはじめました。
まずは、大学院時代に就職活動するところからお話します。
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東京藝大の大学院を修了するちょうど1年前の3月ごろでした。
「卒業してから、どうしよう…」
音楽大学を卒業、院を修了したら、進む道は次のような選択肢が主流でした。
当時、留学願望はそんなにありませんでした。
もっと学びたい気持ちもありましたが、20代後半にさしかかっていたので「はやく自立してお金稼がなきゃ」という気持ちがとても強かったです(この辺りは、個人の環境や価値観にもよると思います)。
そんなわけで、4〜6月にかけて就職活動を行いました。
と言っても、受けた企業は1社。
音楽関係で、自分がやってみたいと思えた企業は1つだけだったからです。
財団法人ヤマハ音楽振興会という、ヤマハの音楽教室の大元です。
1854年から長年培われた音楽教育の場で、自分の音楽力を生かして貢献したいという気持ちでした。
採用が決まったのは7月でした。
と、心底ホッとしました。
精神的に安心したからか、この年はピアノの演奏も、自分的にはとても充実していました。
修士試験が終わったら即新入社員研修。
そしてさっそく現場で働きはじめました。
わたしはヤマハ出身者でもなく、初めての世界でしたが、慣れないなりに精一杯働きました。
良かったことはいろいろありました。
いまでもおつきあいがあり、ときどきお仕事をいただくこともあります。
毎月お給料がいただけるというのは、貴重な体験でした。
それに、健康保険、税金面でも「会社員は強いんだなぁ」と感じましたね(正確には団体職員でした)。
ですが、就職して一番良かったことは、もうひとつあるんです。
それは、この記事の終わりに書きますね(すみません。ここで書いても説得力がないので…)。
大変なこともあるけど、まずは3年やってみよう!と思い、日々めいっぱい仕事に打ち込んでいましたが、
あるときから「退職して、もう一度自分の音楽を見つめたい」「もっと演奏したい」と思うように。
そして所定の手続きを経て、就職翌年の夏前に退職。
とてもお世話になったので申し訳ない思いもありましたが、
という気持ちで踏み切りました。
それからしばらくは、「仕事優先ではなく、まず自分のことをやってみよう」という時期がありました。
じつはこの時期、留学も考えていて、準備を進めていました。
生活費やレッスン代は、パン屋さんで朝のアルバイトをしながらも、それまでの貯金で乗り切りました。
生活を考えずに ただただ音楽に打ち込めた、いちばん贅沢な時期だったかもしれません。
(ただ、忙しくなってからも、せめて時々はそんな時間・期間をとれるようにしています)
ですが諸般の事情があり、留学は中止。
今度こそ、フリーランス音楽家として生きていくんだ!という決意をしたのが、退職して1年後の春のことです。
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そんなわけで大学院修了から3年目の春、ほんとうにフリーランスとしてやっていくことになりました。
はじめから先生としての道を目指す人もおられますが、ピアノ科を卒業した人の多くは
と、一度は思うのではないでしょうか?
わたしもそうでした。
ですが、ピアノの演奏の本番は、月に数度もあれば良いほう。
そのため演奏の機会を増やそうと頑張るのですが、さほど大きな経歴があるわけでもないわたしに、そんなに演奏の仕事はポンポン来ません。
たまにいただく機会だったり、自主公演だったり。
演奏会を主催している方やホールに直接売り込むこともありました。
それでも1回の出演料は数万円程度。
本番経験は芸術的、経験値、そしてお客様との出会いと、かけがえのないものが得られるとは言え、経済的な面では、まったく割りに合いませんでした。
とくに、それまでにかけた膨大な練習時間を思えば。
参考…これまでで最高の出演料は30万円。最低は0円です(コンサートではなく派遣演奏で)。
これは、
演奏活動以外で生活費を稼ぐ必要がある!
わかってはいましたが、本気でやらねば、と動き出しました。
東京での学生時代にアルバイトで子どもさんに教える仕事はしていましたが、地元に帰ってからは、生徒さんはほとんどいませんでした。
この年から母校でもある音楽高校で働きはじめたため、本格的に教える仕事も増やしていこうと、動き出しました。
具体的には、このように動きました。
(※今ならSNSで発信など、さらなる選択肢もあると思います!)
結果、
など、ピアノ講師としての道のりもスタートしました。
今はいろんなところからレッスンの依頼をいただきますが、当時は自分から動かなければ、ほとんど何もなかったのです。
とくに大事だったのが
でした。
当時教えていた生徒さんはもう今はほぼ全員卒業していますが、その時からの道がずっと今までつながっています。
ご縁をつくってくださった方数名のことは今もはっきりと覚えていますし、ずっと感謝しています。
(それからレッスンや関連する仕事がどのように増えたかは、また別の機会があれば書きたいと思います。)
とはいえ、演奏とレッスンの仕事では、毎月安心して暮らす&将来に向けて貯金するには、まだ不安がありました。
そのため、副業をはじめました。
新卒就職先を退職してから数年間のあいだにやった副業は、こんな職種です。
ジャンルはなんでもいい、できれば音楽関係、という程度でした。
とにかく
が第一。
というのも条件でした。
結果、わたしに一番合っていたのは早朝のテレフォンオペレーターで、朝の7時から9時まで、平日4〜5日×5年ほど働きました。
ほか、今月は本番がまったくない…!という月は、別の受付の仕事を増やしたりして、収入とスケジュールを調整してバランスをとっていました。
生活のために働きに出る副業(派遣・バイト)を完全にやめたのは、5年たったころでした。
演奏の仕事も生徒さんも増え、音楽だけである程度安定した生計を立てられるようになったからです。
音楽の仕事を増やす努力をして、副業をしながらも、並行して節約や工夫するようにしました。
と言っても、「食べたいものをガマンする」「極限まで節約する」などは苦手だったので、ちょっとした工夫です。
ひとつひとつはちょっとしたことです。
たとえば当時、Docomoの携帯は「モバイラーズチェック」というプリペイドカードで支払うことができたのですが、これは大阪のある金券ショップで93%くらいで購入することができました。
そのため、携帯料金は月に8,000円などと決めて封筒に入れておき、年に数回大阪に行くときに、その封筒を持ってまとめてモバイラーズチェックを購入していました。
交通費も同じ感じです。
そのほか、自分の収入と支出をよく観察して、少しずつ工夫しました。
そんなわけで、フリーランスになってから何年目でしょうか、たぶん3〜4年目くらいから、音楽の仕事だけでも生きていけるように。
具体的には、上に挙げた演奏やレッスンのほか、講座や審査員の仕事、学校のアウトリーチ活動、インターネット経由の仕事なども含まれます。
とはいえ、それから結婚・出産してライフプランも変わっていったため、ここ数年はまたブログ等を書いて副収入を得ています。
食べていけるようになるまでに大事だったことは、次の点です。
それから、就職したことで一番よかったことがあると上に書きましたが、それは
チャレンジ・試行できたことです。
就職していなければ、おそらく人生の様々なポイントで「もっと仕事が安定していればなぁ…」「就職すれば良かったかな…」と頭をよぎったと思います。
一度自分が経験したことで迷いがなくなりましたし、今後どこかに安定して就職したい!と思うことはないと思います。
そんなわけでようやく、進路を決めたころからの目標だった「音楽で食べていく」を実現できるようになったのですが、それを長年継続できるかどうかは、また別の話です。
継続&拡大するために一番大切なことは、
目の前にある仕事を、誠心誠意おこなう
ということ。
それは演奏でもレッスンでもそうです。
そこから、次の仕事が生まれ、次のご縁が生まれます。すぐに繋がらなくても、数年後に繋がることもあります。
(その分、ちゃんとできない仕事は断るというのも大事です)
また、2010年代後半からは仕事にインターネットを活用しています。
これも、数年先を見すえて始めたことで、近年ようやく成果が出てきていると思いますし、これから育てられることもありそうです。
ネット経由での仕事や副収入にも助けられています(これについて書き出すと数記事分になるので、ここではやめておきます。一言だけ言うと、ものすごい時間と労力をかけています笑)。
今はコロナのこともあり、またしても音楽家の働き方は問われています。
わたしも、今ある「形あるもの」がいつなくなるのか、なにも保証はないと思っています。
でも、先ほど書いた「人とのご縁」は、簡単にはなくならないとも思います。
家族のためにも、そして自分のためにも、まだまだ現状に甘えず行動を続けなければと思います。
最後までお読みくださった方、ほんとうにありがとうございます。
これまでよりもけっこう踏み込んで自分のことや仕事、お金のことも書いているので、正直なところ、記事にパスワードをかけたり、小額で購入者専用noteにすることも考えました。
でも、音大に行ったら仕事がないかも…と悩む人はきっと全国たくさんおられます。
そんな方に、ひとりの音楽家の体験をシェアしたいと思い、勇気を持って公開しました。
音楽が好き。音楽に携わりたい。
だから、いろいろ大変なことはあっても、苦に思うことは全然ありません。
毎日楽しいです。
あなたも、音楽で生きていきたい!と本気で思うなら、なにかひとつ行動してみてください。
そして、音大に行っても大丈夫なの?と気になる方へ。
大事なのは、あなた自身がどう生きるか?だと思います。形はいくらでもあります。
わたしの体験談は、1つの参考程度になさってください。
この記事があなたの心のどこかに少しでも引っかかることがあれば幸いです。
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