最近、人の演奏を聴いて「いいな」と思われることはありましたか？

チケットを購入して大好きなアーティストの演奏を聴きに行き、「満足した〜！」と帰ることはもちろん、
それ以外にもふとしたところでキラリと光る演奏に出会うことがあると思います。

そんなとき、もしできれば演奏者本人に伝えてみてください、という話です。

私がそうする理由は２つ。

です。

それに、「良いと感じる演奏」に対して心がオープンになっていれば、それは自分の音楽にも返ってきます。

今日はそんなことを書いていきます。

知らない人からの褒め言葉は最強の一角

私は職業柄いろんなところで考え感じながら演奏を聴くのですが、ときどき

さいりえ

この人の演奏、すごく素敵！

そんなときは、

「あなたの演奏が好き」と言ってる人がここにいるんですよっ！

と伝えたくなります。

自分が審査員をしていたら、さすがに個人的につかまえて「良かったよ」ということはできませんが、それ以外で伝えられる状況があるときにはそうします。

はじめに書いたように、その嬉しさを知っているからです。

知らない人からの褒め言葉は、ある意味「生きた言葉」です。

実際に声をかけてみたエピソードをご紹介します。

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演奏者を応援したくて伝えてみたエピソード

以前、海外でのコンクールを見学したときのことです。

日本人のコンテスタントの方で、とても素敵で共感する演奏を披露していた方がいました。

内容が濃く、高い緊張感の中に音一つひとつの自然な表現がしみ込んでいて、好きだなと思った演奏でした。

が、残念ながらその方はセミファイナル前に落選。

伝えずにいられない！

正直なところ、コンクールの審査基準に共感できない部分もありましたので、この方に「結果に折れずに今の音楽を貫いてほしい」と応援したい気持ちもありました。

それに、「素敵だった」ということを言わずに帰ることができなかった。

言わずにいられなかったのです。

そこで、表彰式の後、初対面でしたが彼女に話しかけました。

自己紹介をした後に
「とても良かったです！私はピアニストですがあなたの演奏はとても音楽的で美しくて好きでした（〜〜云々）」

と伝えました（ピアノ以外の楽器の方だったので、あえてピアニストと名乗りました）。

褒めたい気持ちを伝えたら、心があたたかくなった

とても喜んでくれて「ピアノの方にそのような聴き方をしてもらえて嬉しい、心にしみました」と言ってくださいました。

伝えられて良かった！と思い、なにより私自身の心もあたたまりました。

なおこの方は海外でも実績のある方で、現在もご活躍です。

陰ながら応援しております！

心が動かされたら、それを伝えてみてください

これを読んでくださったあなたも、どこかで誰かの演奏を聴いてなにか少しでも心が動かされたら、ぜひ本人に伝えてみてください。

褒め言葉はなんでもいいと思います。

ただワクワクしたならそう伝えてもいいし、きれいだな、とかカッコいいなと思ったポイントがあればそれを伝えてもいいんです。

「あの曲好きでした！」
「元気をもらえました！」

そんな一言が、演奏者にはほんとうに励みになるんです。

声をかけるのも勇気がいるかもしれませんが、ぜひ伝えてみてくださいね。

※演奏後でなんだか忙しそう、突然話しかけたら不審に思われるかもしれない・・・という場合は、演奏者のホームページやツイッターなどで感想を送る方法もあります。

まとめ〜褒め言葉はなんでもいい、気持ちがだいじ〜

誰でも、良いところがあります。それは演奏も同じで、一生懸命音楽を追い求めている人は、なにか素敵な部分を持っているのです。

それに気づくこと。実感できること。
それは、小さな灯火、自信となってくれます。

面識のない人の人生も変えてしまうかもしれない、「言葉」がけ。

初対面の人にも、身近な人にも。

どこかで誰かを「素敵だな！」と心から思われたときには、ぜひ思い切って話しかけてみられてください。

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