プロコフィエフのソナタ第8番動画をアップして思うこと

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こんにちは!さいりえです。

今日は久しぶりに、YouTubeの演奏動画のご紹介です。

過去のリサイタル動画を久しぶりにアップしました。

その頃を思い返して浮かんできたことを綴っていきます。

プロコフィエフ/ピアノソナタ 第8番 「戦争ソナタ」 Op.84をアップしました

4月23日のプロコフィエフのお誕生日に、過去の動画をアップしました。

▼動画はこちら

この曲は大学院の修了試験でも弾いた曲で、思い入れの深い曲です。

それも、「この曲が好き!」という単独の話ではなく、もっと長い伏線(?)があってのことです。

今日は久しぶりのブログなので、好き勝手につらつらと書いていこうと思います・・・

プロコフィエフとわたし。出会いと大切なエピソード

わたしの20代はプロコフィエフと共にあった

と言っても過言ではないでしょう。

出会いは意外なシーンだった

そうそう、わたしとプロコフィエフとのはっきりした出会いは、中学1年生だったんですよね。

吹奏楽部で打楽器を担当していたのですが、初めてティンパニの楽譜を与えられたのがプロコフィエフの「マーチ」(3つのオレンジへの恋 より)。

こんな曲です。

・・・

正直、よくわかりませんでした。

わからないまま、「???」とティンパニを叩いていました。

おそらく、ティンパニ1台では全体像がつかめないのと、そんなにレベルが高くない吹奏楽部だったので(でも楽しかったですよ!)、あの曲の魅力を知って感じてアンサンブルに生かすところまでいかなかったのかなと思います。

当時は曲の面白さなんて理解できていなかったのですが、3年間取り組んだいろんな吹奏楽曲の中で、もっとも異彩を放っていたのは事実です。

さいりえ
次に印象に残っているのはサザンオールスターズの「エロティカ・セブン」ですね・・・

そして何年も経った後に、「え・・・あれプロコフィエフの曲やったんか」と驚くことになります。

 

さいりえ
(と、ここまで書いて、小学生のときに「束の間の幻影」を弾いていた気がしてきましたが、そこまで印象的なエピソードはなかったので、まあいいや…)

本格的に「沼」にハマる

本格的にピアノ曲やオーケストラ曲、他の楽器の曲や舞台作品に触れたのは大学生になってからでした。

これまでも当ブログの中で、いくつかのエピソードをご紹介しています。

▼大学院入試前に「なんでピアノ弾いてるんだろう…」とスランプに陥った中で出会った舞台。

▼“ひと耳ボレ” したピアノ協奏曲との出会いとその後

ほかにも

  • 修士論文をひたすら書いていた寒くて孤独な一人部屋で、ロストロポーヴィチの交響曲5番をエンドレスリピートで聴いていたこと
  • 大学の図書館で借りたバレエ「シンデレラ」や「イワン雷帝」のDVDをダビングして何度も何度も観ていたこと

など、曲だけでなくその世界にタイムスリップしたように「ハマって」いました。

そういえば、当時ちょっと流行っていた質問ブックみたいな本で、「何の時代でも行けるとしたら、どこに行きたい?」という質問ページに、迷わず「20世紀前半のロシア、ソ連」と書いていましたね。

さいりえ
いや本当に行ったらわたしなんて無事に生きていけないでしょうけど・・・
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ソナタ8番ってどんな曲?

そんなわけで、このソナタ第8番も、聴けば聴くほど、弾けば弾くほど “沼” にハマっていったんですね。

3曲の戦争ソナタ。

第6番と第7番の人気が高く、第8番はやや地味に思えますが・・・

実はものすごく多く、深い示唆に富んでいる曲なんです。

プロコフィエフの作曲活動が最も充実していた1940年代に書かれた3つの「戦争ソナタ」。
第6番の堅固な構築性と叙情性、第7番の研ぎ澄まされた緊張感と厳しさ、そしてこの第8番は一転、非常に穏やかに始まります。
同じ1944年に書かれ、同じ変ロ長調、Andanteで始まる第5交響曲(初演中に爆撃音が聞こえたというエピソードが残る)との共通点も感じられます。
この穏やかさは人間の精神の奥底に静かに向き合うようですが、中盤、確かな鼓動と魂・世界を震わすような激動が訪れます・・・「歴史」のうねりを感じさせるかのような大作品です。(さいりえのYouTubeの概要欄より)

素晴らしい作品で、精一杯向き合ってときには背伸びしても、まだまだ届かないほどの作品。

弾けるのが嬉しくて、「うまく弾きたい」というより「この曲の世界を汚したくない、崩したくない」という気持ちが強かったほどです。

 

でも、実は・・・

心の片隅に、ほんとうにほんの片隅に、ひとかけらの満たされない気持ちがありました。

ピアノ1台では、わたしが感じたあの世界を、あの時代を、あの人間の歴史を表現しきれない。

そういうあきらめがあったのかもしれません、今から思えば。

オーケストラの響きと世界観を通して見ていた「あの世界」に本当に憧れていたので。

というより、たった1時間、2時間弾いただけではすべては体現できなかったんですね。

欲張りだったんでしょうか・・・。

(それでも、人から「オーケストラを聴いているよう」と褒められるのがいちばん嬉しかったですし、今も嬉しいです)

今は違う自分がいる

あの頃に比べると、今はわりと「ピアノ」に興味が向いているなと思いますね。

  • ピアノの可能性を最大限引き出したい
  • ピアノだからこそできる音色を追求したい
  • ピアノの音だから作れる世界をつくりたい…

という感じです。(もちろん、オーケストラや歌も大好きですし、イメージしてピアノを弾くことも多いですが)

「いま」は、これがいい。

また5年後、10年後、変わると思います。

環境も人生も、自分も変化していくので。

そんなわけで、今回のソナタ第8番の動画、まだご覧になっていない方はよろしければぜひ!

▼動画はこちら

▼ラヴェルの「蛾」を譜読みしている動画。この曲は「ザ・ピアノ!」な音色ですよね。

これまでも時々、記事内で動画の紹介をしています↓

 

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