〜オンラインのピアノサークルやってます〜
ピアノを弾く方へ、
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この前、ふとこんなツイートをしました。
信頼できる指導者どうしで了解しあって、生徒さんはいつでも自由にレッスン受けられるような仕組みを作ったらどうだろう?とふと思った。
・ちがう視点でアドバイスがほしい。
・この曲なら、ぜひ◯◯先生のレッスン受けたい!こんなとき先生生徒お互いに気を遣わずに自由にレッスンに行ける感じ。
— 崔理英 / Rie Sai (@smomopiano) 2019年5月23日
すると、思いのほかたくさん反響や賛同のお声をいただきました。
なぜ、そんなことを思ったのかというと・・・
わたしは現在、年単位で継続しているレッスン生徒さんを10数名受け持っています。
いろんな人がいて、
いちばん上の例をのぞき、複数の先生のレッスンを受ける機会がある人が多いのです。
(逆に、わたしが単発や不定期にレッスンしている人もいます)
また、音楽高校を受験される方から、「皆さん2人以上の先生についておられるのですか?そうじゃないとやっていけないのですか?」などと質問されたこともあります。
そこで
を、わたしなりにまとめていきたいと思います!
今回の第1回は、「ひとりの先生のレッスンを受け続けるメリット・デメリット・注意点」です。
まず、ひとりの先生のレッスンを集中して受けることのメリットです。
ひとつずつ説明していきますね。
ビジネスでも、「目標とする一人を見つけ、徹底的に真似することが成功の秘訣だ」、という考え方があります。
あるときはA先生、あるときはB先生、と行ったり来たりしていると、どちらの先生の言うことも、本当の意味で深く向き合って身につけることができません。
まずはじっくりと、信頼するひとりの先生の指導内容に向き合い、自らの音楽に落としこんでいく姿勢が必要だと思います。
半信半疑の状態では、吸収できるものもできませんので。
(でも、それが生徒さんの将来に長年影響することになるので・・・先生えらびが難しいと言われるわけですね)
わたしのレッスンでは、「将来自立して音楽と向き合い、楽しめるようになる」ことを目標としています。
そのため、
などを重視してレッスンしています。
生徒ひとりひとりの持つ力や性質、長所や課題などを年単位で見ていくことで、成長のお手伝いをすることができると思っています。
1回や2回のレッスンでは、できないことばかりです。
何年もマンツーマンでレッスンしていると、理解も深まります。
はじめの半年くらいは、レッスンしていて「あぁ、伝わっていないなぁ、伝えきれていないなぁ、むずかしいなぁ」と思うことがあっても、2〜3年するとすごく伝わるのを実感することがあります。
また、いつも1から10まで言葉にしなくても、わたしが思っていることを生徒さんも考えていることがあります。
例:レッスンで演奏を聴き、わたしからコメントをする前に「どう思う?」ときくと、ほとんど同じことを考えていた。じゃあそのためにどうしようか!と、スムーズにレッスンがすすむ。
これは、先に挙げた「課題を共有することができている」からでもあります。
信頼関係が築けているレッスンは、スムーズに進み、同じ時間で多くのことに取り組むことができます。
結果、音楽も高まりやすくなります。
(一度信頼関係が築けても、崩れることもあるので過信は禁物ですが)
また、長年の信頼関係の中でレッスンを受けた経験は自分の中に生きてきます。
わたしにとって、これまでにお世話になった先生の存在と過ごした時間は心の支えになっていますし、なにかのときに「◯◯先生はどう思われるだろう?」と、心の中で問いかけることもあります。
では次に、デメリットや起こりやすい問題について書きます。
ピアノの先生って、親の次くらいに子どもに大きく影響を与えるんじゃないか?と思うことがあります。
そのため、「合わないかどうかもわからない」「こういうものだと思ってしまう」という危険もあります。
責任重大ですよね。
ときどき、「先生」というだけで無条件で信頼しようとする人もおられます。
まず信頼する、という姿勢は素晴らしいとは思うのですが、ずっと疑問を持たずに無条件は危険です。
ここから先を読んで、健康的に考えていただきたいと思います。
🔹レッスンは価値観の植え付けになることもある
長年のレッスン内容は、生徒の意識・無意識下に強く刻み込まれる。
・音楽的価値観(なにを重視するか)
・奏法
・音楽とのつきあい方、聴き方
・音楽を通しての自己肯定感/自己否定感これらは指導者からの影響を大きく受けることをわかっておく。
— ぴあのぷらすメモ (@pianoplusmemo) 2019年5月27日
ひとりの指導者から徹底的に学ぶ、ということは、その先生の価値観を少なからず自分の中に入れる、ということになるでしょう。
とくに小さいころは、
もわからずに、ただ教え込まれたことをやっている時期もあるかもしれません(すべてのレッスンがそうだとは言いません)。
でも、いつかどこかで、「わたしにとっての音楽とは」を考え、「これがすべてではないのかもしれない」と認識しておくのが大事だと思います。
こんな演奏も、あんな考え方もある。でもいまのわたしには、この先生の指導が必要!この先生みたいに弾きたい(+その他の理由)!だからついていく!
と思えれば、健康的にレッスンを受けられるのではと思います。
レッスンしていて、「もっとちがうことを教えてあげなければ」「ちがう視点から言ってあげなければ」と思いながら、力不足を感じることがあります。
どんな人にも、得意分野と苦手分野はあります。
また、意識して強化していることと、気にとめていないことがあります。
ピアノという一つの楽器に絞っても、その演奏のための材料・要素は無限にありますので、ひとりの人間がすべてを網羅することは不可能でしょう。
そのため、ひとりの先生のレッスンを受けていても、身につけられないことは必ず出てきます。
例)
範囲の広い・狭いがあったとしても、かならず得意分野とそうでない分野が出てくるはずです。
ひとりの指導者ができることには限界があります(教わる側のキャパシティも)。
その先生が幅広くいろんなことを教えてくれて、経験させてくれれば良いですが、それでも限界はあります。
そのため、長年レッスンを受けていると、劇的に視野を広げるのはむずかしくなってきます。
円満に長年レッスンに通えるケースももちろん多くありますので、必ずトラブルになるということはありません。
ただ、いろんな問題を見聞き・経験したことがありますので、知っておくと良いかもしれません。
など、価値観のちがいからぶつかったり、とくに先生→生徒へのハラスメント的なことが起こったりする危険性があります。
また、「なんだかおかしい」「嫌だな」と思っても、ほかの例を知らないと気づかないでガマンしてしまうことがあります。
ピアノのレッスンはマンツーマン・密室ですし、目標に向かって力をあわせて取り組んでいくという側面があるため、団結力が生まれる反面、変な癒着にならないようには注意しないといけません。
どうしても合わない場合は教室をうつるのも一つだと思います(逆の立場では、生徒にやめていただく、というのも)。
わたしは、「先生とは合わないからやめます」と言われても、残念な気持ちにはなるかもしれませんが、とくに気分を害しません。
誤解などがあれば解こうとしますが、そうでもなければ、離れて次の道を探したほうが双方のためだと思います。
仕事とコミュニケーションを考える〈1〉Win-Win または No Deal で悩みが激減した
上であげたデメリット
の改善策を考えてみました。
視野や価値観が凝り固まっていたら、レッスンも凝り固まってしまいます。
生徒も指導者も、学びつづけることや外に目を向けることで、視野が広がります。
複数の先生に習うことも、ひとつの方法です。
ときどき、いつもと違う視点で演奏を聴きアドバイスしてもらえる人がいる、というのはプラスになることが多いです。
また、生徒が成長し、「◯◯について深く学びたい」と思ったとき、〇〇にもっとくわしい先生に習うことも必要になるかもしれません。
ただ、複数の先生のレッスンを受けることにもメリットとデメリット、気をつけたほうがいいことがあります。
それは次回の記事で書いていきますね。
この記事では、ひとりの先生のレッスンを長期間受けることによるメリットとデメリット、注意点を書きました。
この先生になら長期間レッスンを受けたい!と思えるかどうかって大事なんですが、むずかしいですよね。
1回の体験レッスンではわからないことも多いですし。
わたしは新しい生徒さんには3ヶ月ほどのお試し期間でレッスンすることもあります。
3ヶ月たって、もう一度面談して継続するかどうか決めるという方法です。
これでも不十分ではありますが、少しは判断の参考になるかな?と思っています(お互いに)。
では次回「複数の先生のレッスンを受けるメリットと問題点」について書いていきます。お楽しみに!
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