演奏者が本音で語る!マリンバ&ピアノコンサートプログラム紹介

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こんにちは。崔 理英(さい りえ)です。

いよいよ今週の金曜日、28日に近づいてまいりました
京都JOCSチャリティコンサート〜中田麦・崔理英デュオ・リサイタル〜」。

すでにたくさんの方から励ましのお言葉やチケットのお申込みをいただいております。
ありがとうございます!

今日は、当日のプログラムについて解説と「演奏者からひとこと」をご紹介します。

崔理英
曲への思い、苦労したこと、表現したいことを語ります!

プログラムノートは当日配られますが、「ひとこと」はこのブログだけのお楽しみです

時代もスタイルも色とりどりの曲がありますので、コンサートにお越しの方もそうでない方も、どうぞお気軽にお読みください。

演奏者が語る!マリンバ&ピアノデュオコンサートプログラム聴きどころ

F.クライスラー / ウィーン奇想曲

20世紀を代表するヴァイオリニストの一人であるオーストリアのフリッツ・クライスラー(1875 – 1962)は多くの名曲を残しています。
ウィーンっ子らしい粋で上品な音楽は人々に愛され続けています。

奇想曲とは?

イタリア語の「カプリッチョ」の訳語で、カプリッチョは” 気まぐれ ”を意味します。

中田麦
僕はクライスラーがとても好きです。親しみやすいのに、品がある。あ、クライスラーって愛犬家やったんやで。

崔理英
そうなんや!わたしと一緒や〜、親近感!

もも
♪♪

中田麦
このウィーン奇想曲はロ短調とロ長調を移り変わっていくのが美しいよね。

崔理英
そうそう。とくにレントラー(=南ドイツの舞踊)ふうの揺れる感じが好き。

中田麦
コンサートの幕開けの曲、くつろいでお楽しみください!

F.クライスラー / 中国の太鼓

クライスラーがアジアをまわる演奏旅行で中国を訪れたときに、街角で聞いた太鼓の音から着想して作曲したと言われています。

活発な太鼓のリズムと響き、目まぐるしく動くチャイニーズな旋律が奏でられる主部と、
一転、薄暗い路地に迷い込んでしまったかのような不安と独特の怪しさが醸し出す不思議な雰囲気の中間部が対照的です。

中田麦
この曲はヴァイオリン曲ですが、マリンバでもよく弾かれます。

崔理英
マリンバにもすごく合うよね。

中田麦
 そもそも「太鼓」って曲やからね。

崔理英
ピアノも打楽器の一種やし、ある意味2つの打楽器が楽しめるね。

中田麦
 そして中間部は、ほんとに怪しげな路地に入り込んだみたいな音がする。

崔理英
いつも弾いてるけど、マンネリ化しないで新しい風景を見たいなぁと最近思っているところ!

中田麦
2本のマレットで鮮やかに弾きますので、お楽しみください!

J.ブラームス / ハンガリー舞曲集 より

ドイツ・ロマン派を代表する作曲家、ヨハネス・ブラームス(1833 – 1897)は渋くて深い作風が持ち味の作曲家です。

「ハンガリー舞曲集」(全21曲) は19世紀中頃に流行したジプシー(ロマ)音楽のモチーフを用いて作曲されているため、親しみやすく、当時も大ヒットした作品集です。

オリジナルはピアノ連弾のための作品ですが、オーケストラ版やヴァイオリンとピアノ版などの他、様々な楽器編成で演奏されています。

崔理英
ハンガリー舞曲は、ピアノ連弾やヴァイオリンとのデュオでも弾いてきたけど、マリンバとピアノでもなかなか味わいがあるね。今回は何番を弾くんだっけ?

もも
♪♪(知らんのかい・・・)

中田麦
今回は3曲弾きますよー。まず、第6番。この舞曲集の中でも、かなり内容の充実感がある曲やね。

崔理英
テンポの変化が激しくて、ドキドキするね。

中田麦
それから第1番。暗く味わい深い曲です。

崔理英
この曲は昔チョン・ミュンフンさんの指揮で聴いたことがあって、それ以来大好き。重暗いメロディと和声にグッときます。メロディはロマンチックに弾いてね。

中田麦
はぁい、がんばりまぁす・・・。そして最後が超有名曲、第5番。

崔理英
たくさんの演奏者が弾いてきた曲ですが、飽きることなく、弾けば弾くほど深みを感じられる曲ですね。

中田麦
子どもの頃から何度も弾いていますが、最近ますますこの曲集の面白さに気づきました!毎回新しい感覚を持って弾いています。

崔理英
この5番、実は今までと違うアレンジをちょっと加えてるのよね。

中田麦
そう。最後まで息をつかせぬ緊迫した音楽をお届けします!

F.ショパン / バラード 第4番 ヘ短調 作品52

「ピアノの詩人」と呼ばれたフレデリック・ショパン(1810 – 1849)はバラードを4曲作曲しました。

中でもこの第4番は、ショパンが病を患う中で恋人ジョルジュ・サンドと過ごし、作曲面でも円熟期を迎えた頃の1842年に書かれた曲であり、彼の全作品中でも最高傑作の一つと言われています。

ハ長調の透き通るような序奏から独白のようなヘ短調の主題が歌われていきます。

曲は静かに感情を語るように進み、穏やかな第2主題を経て、中盤には柔らかなイ長調で序奏のモチーフが再現されるところが印象的です。

2つの主題は情熱の中で再現され、劇的なコーダを迎えます。

※この曲はピアノソロです♪♪

崔理英
思慮深くロマンチックで大好きな曲です。ショパンの最高傑作の一つとも言われているよ。でも曲の世界が素敵すぎて、もったいなくてなかなか弾けません。

中田麦
実はショパンはあんまり好きじゃないんだけど、この曲はいいね。

崔理英
(そうだったのか・・・) 18歳のときに初めて弾いて、はや20年近くになります。一生弾いていきたい。

崔理英
「いま」のわたしが感じる演奏を精一杯しますのでぜひご一緒に味わっていただきたいです!

K.プッツ / リチュアル・プロトコル

ケヴィン・プッツ(1972 – )はアメリカ合衆国の作曲家。
交響曲やオペラなど、大規模な作品から独奏楽器のための作品まで、精力的に作品を発表しています。
ピューリッツァー賞をはじめローマ大賞など作曲による受賞は多数。

「リチュアル・プロトコル Ritual Protocol」 の直訳は ”儀式的典礼” 。
1998年に作曲され、同年、神戸で作曲者とマリンバ奏者・名倉誠人氏によって初演されました。

曲は3つの楽章からなり、いずれの楽章も、共通する複数の和音を核として厳密に構築されています。

1.センプレ・レガート・マ・リトミコ(常に滑らかに、しかしリズミカルに)

冒頭、ピアノが作品の核となる和音を静かに奏で、マリンバが16分音符による分散和音でそれを引き継ぐ。曲は次第に高揚しクライマックスを迎えるが、その後は大波が引いたかのように静かに終わる。

2.メスト・コン・モート(悲しげに、動きをもって)

ピアノがゆったりと静かに悲歌を歌い出す。やがてマリンバが遠くから聞こえてきて旋律が交差する。旋律は一旦中間部で途切れるが、形を変えて再び戻ってくる。曲は神秘的な響きとともに沈黙の中に消えて行く。

3.♩=144

7/8拍子が主体の急速な楽章。下降、上昇する音型が交差し、河のような音の流れを作り出す。核の和音は8分音符で分割されながら模様を変えて行き頂点に達する。1、2楽章同様に、曲は美しい余韻を残して静かに幕を閉じる。

中田麦
この曲、楽譜の見た目以上に難しいな。

崔理英
とくに1,3楽章は速いし、どんどん7拍子や5拍子が入れ替わってシンコペーションが続くしね。

崔理英
・・・実は、初めてマリンバと合わせたとき、2小節目から落ちてしまった(泣)。

もも
♪♪(落ちる=どこを弾いているかわからなくなって演奏が止まってしまうことだよ)

中田麦
でも練習を重ねて、楽しめるようになってきたなぁ。

崔理英
弾いていて楽しいよね。和音がきれいで、独特の色彩感がある曲やね!それに、現代曲が苦手という方にもスッと聴いていただける曲じゃないかな。

中田麦
この曲は名倉誠人さんのCDを中学生の頃から聴いていて、いつか弾きたいと思っていた曲です。とくに2楽章が「核」なんじゃないかなと、実は思ってる。

崔理英
緊張感がありながらも美しく、ガラッと場の雰囲気が変わる曲です。お楽しみください!

A.ピアソラ / タンティ・アンニ・プリマ

作曲家、バンドネオン奏者として活躍したアルゼンチンのアストル・ピアソラ(1921 – 1992)はタンゴにクラシックやジャズ、現代音楽を融合させて独自の音楽を生み出しました。

「タンティ・アンニ・プリマ」はイタリア語で “何年も前に” と言う意味。副題にはAve Mariaと付けられています。

緩やかに長調と短調の間を行き来するメロディーはどことなく懐かしく、また切ない感情を呼び起こします。

崔理英
ピアソラといえばタンゴだけど、こんなきれいな曲も書いてはるんやね。

中田麦
実はそうやねん。ちなみに、原曲はオーボエとピアノのための作品やで。

崔理英
ときどき、弾いていてじーんと泣きそうになることがあります。皆さまも、ぜひごゆっくりお聴きください。

E.セジョルネ / マリンバ協奏曲(2006年初版)

エマニュエル・セジョルネ(1961 – )はフランスのマリンバ・打楽器奏者で、自ら作曲も行い、マリンバや打楽器のための作品を多数作曲しています。

弦楽オーケストラとマリンバのための「マリンバ協奏曲」は2006年に開催された第1回リンツ国際マリンバコンクールの本選の課題曲として作曲され、2015年には新たな楽章が付け加えられ3楽章制の協奏曲に生まれ変わっています。

今回は初版である2006年版を演奏します。

1.テンポ・スープル(しなやかなテンポで)

冒頭の大胆なカデンツから始まり、やがてセンチメンタルなハ短調の主題がソロで奏される。曲は徐々に熱を帯びて行き、終盤には再びカデンツを経て主題がエネルギッシュに回帰する。

2.リズミック・エネルジック

この楽章には随所にマリンバの名人芸が遺憾なく発揮されている。フラメンコを感じさせる変拍子のリズム、ジャズの即興のような拍節にとらわれない自由なパッセージなどが盛り込まれ、華やかな大団円を迎える。

中田麦
マリンバの超絶技巧と、クラシックとジャズやポップな雰囲気が混ざった親しみやすい曲です。

崔理英
今まで気づかなかったけど、マリンバはメチャクチャ難しそうなことやってるね。

中田麦
メチャクチャ難しいんやで!マリンバの最低音から最高音域まで縦横無尽に演奏します。

崔理英
その様子は、目でも楽しんでいただけるね。

中田麦
それでいてお客さまには馴染みやすいメロディで、それも大きな魅力やね。

崔理英
私もこの曲大好きです!とくに第2楽章まん中の、長いマリンバソロが好き。マリンバってこんなに人の声みたいに歌えるんだ〜!って。

中田麦
魂こめて演奏します!どうぞ最後までじっくりとお聴きください。

コンサート曲目を動画でご紹介!

以上、当日のプログラムをご紹介いたしました。

コンサートの紹介動画にも、このうち数曲入っていますので、ぜひご覧ください。

真夏の暑い夜となることが予想されますが、たくさんの方のお越しを心よりお待ちしております。
よろしくお願いいたします!

コンサート詳細

京都JOCSチャリティコンサートについてはこちらの記事に説明がございます。

会場ホームページのイベント詳細もご覧ください。

日時:2017年7月28日(金) 18:30 開場 19:00 開演
場所:京都府立府民ホール アルティ (京都地下鉄烏丸線 今出川駅より南に徒歩5分)
演奏:中田 麦(マリンバ)・崔 理英(ピアノ)

入場料:前売 3,000円 当日 3,500円
主催:京都JOCS(日本キリスト教海外医療協力会京都後援会)
後援:京都府 京都市社会福祉協議会 京都市国際交流協会 京都府国際センター
京都新聞社会福祉事業団 京都キリスト教協議会

チケットはアルティ(075-441-1414)もしくはこちらのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
当日券も出る予定です。

※お問い合わせフォームからのお申込みは【前日(7/27)の17時まで】とさせていただきます。

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