さいりえのレッスンnote、毎月配信中!▶▶▶

ピアノの練習でうまく弾けない原因は?改善のステップ

突然ですが、今まで お医者さんに行かれたことはありますか?

何かしら、頭が痛い、お腹が痛い、血が出ている、など不調を感じて行きますね。
そんな時、どんなことを期待されますか?

的確な診断と、必要な処置で、元気になりたいと願うのではないでしょうか。

ピアノの演奏にも、何かうまくいかないことがある時は

  • 的確な診断(現状の把握)
  • 必要な処置(解決のための良い練習)
  • 目的・願い(上手に弾きたい、こんな風に弾きたい)」が必要です。

たとえば、

  • ミスしてしまう
  • 跳躍で音をはずす
  • 走ってしまって速くなる
  • トリルが入らない
  • 硬い音になってしまう

改善したい!!ですよね。

そのためには?重要なのは次の3ステップです。

0. 気づく

3ステップと書きながらその前に。

まず、気づくことです!自分の状態に。

認識することが、第一歩。

1.目的をはっきりさせる

どう弾きたいのか?

  • 本当はどんな音で弾きたい?
  • どんな雰囲気で弾きたい?
  • どんなキャラクターで弾きたい?

理想の姿を明確にします。

ただし、「~~~しない」だけでは、不十分です。

「~~~どうする」「~~したい」を見つけます。
テクニック面から、音楽の理想像までしっかり描ければ期待大です!

例:同じところですべってしまうのを直したい時の思考・一例

STEP.1
「すべらない」
    すべらないで弾こうと努力すると、多少はすべらずに弾ける可能性が高まります。
    でも否定型だけの練習は良くないです。

レッスンや練習で・・・プラスの言葉、具体的な言葉を使う

STEP.2
プラスの言葉で!「正しく弾く」
すべらないで正しく弾こうと努力すると、正しく弾ける可能性が高まります。
STEP.3
より具体的に、イメージを広げて

「リズムよく弾く」
「かっこよく弾く」or「キラキラっと弾く」

正しく弾きつつもリズムよく、かっこよく、キラキラっと・・・イメージが高まれば、その演奏に近づきやすくなります。

このように、イメージは高く、具体的に浮かべたいのです。

2.問題の原因を見つける

piano-dog-lesson1611

たとえば1の例で、「すべってしまう」、原因は何でしょうか?

これは山ほど可能性があります。

  • 指の瞬発力や筋力が弱い
  • 強い指と弱い指の差が出ている
  • 手首や腕に余分な力が入っている
  • リズムを正しくとれていない
  • 拍子感が薄い
  • (右手がすべるとき)逆に、左手を聴けていない
  • アーティキュレーションのつけ方が曖昧である

などなど・・・

ここを見誤ると、解決から遠ざかってしまいます。

たとえば頭が痛くて病院に行ったけど実は原因は虫歯だったとか、目の疲労だったとか。
原因がわからなければ対処が難しいですよね。

原因がわかれば、大きな収穫です。

ここが重要で、指導者(先生)の仕事の一つでもあります。

でも、自分自身でもその判断ができれば充実した練習になり、ぐんぐんうまくなります!

3.解決策を考えて、実践する

解決策はさまざまです。

  • 視点を変える
  • 体の中で意識するポイントに気づく
  • 具体的な練習の積み重ね
[2]で見つけた原因から、解決の糸口を見つけます。

たとえば「速くなってしまう」とき・・

  • 弾き飛ばして速くなっている場合、音を聴くことで速くならないこともあります。
  • 拍子感が薄かった場合は拍を感じるとうまくいく場合もあります。
  • 気持ちがワーッと燃えて速くなっている場合、ほんの少し冷静に、全体を見渡すと気づけることもあります。
原因がわかれば、解決策も見つけやすくなります。

 

虫歯だから、虫歯を治しましょう。

風邪だから、風邪薬を飲みましょう。

疲れやすくなっているから、体質を改善しましょう。

それと似ていますね。

レッスンで生徒さんから

「ここがどうしても弾けないのですが・・・」「思うような音が出せないんですが・・・」と相談を受けることがあります。

そういう演奏の悩み相談の場合、「目的・理想像」と「原因」を先に考えます。その後に、「アドバイス」や「練習方法」です。

これまでの経験から「それは○○をこのように」とか「左手を一音ずつ聴いたらいいよ」とかすぐ伝えられることもありますが、時には一緒に考えることもあります。

その場で一緒に考えながら、「こうすれば!」と見つけて素敵な音楽が出たときには生徒も笑顔になりますし、私も嬉しくなります。

残念ながら一回で答えが出ないこともあります。でもそうして試行錯誤することで前進していると思っています。

それをするのは「誰」?

これって、ピアノの先生の仕事なの?
お医者さんしかできないの?

というと確かにそうなのですが、必ずしもそれだけではありません。

ピアノを習いたてだったり、知らないことがまだ多かったら難しいので、いきなり一人でやれとは言いません。
それにかなり自主的な練習をできる人でも、何でもできるわけではありません(全部一人でできたらピアノの先生は必要ありませんね)。

でも、真剣にピアノを学んでいる方は、ぜひ今より少しずつでも、自分自身で「気づき、発見する」そして「理想を持つ」ことを心がけてください

間違っていてもいいんです。
まずは、考えてみようと意識を働かせることが大切です。

指導者は、そのための材料をたくさん見つけて渡し、手助けをします。

そういう意味では、ピアノの先生は「名医」でありたいと願いますし、自主的に練習する時は自分が自分の「お医者さん」ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


\ピアノをもっと深く学びたい方はチェック/
\ピアノをもっと深く学びたい方はチェック/