バッハのインヴェンションとシンフォニアは必須!難易度と進度の目安は?

前回の記事で、音楽高校の受験を考えるならバッハをしっかり勉強しておきましょう・・・ということを書きました。

今日は、バッハのインヴェンション(インベンション)とシンフォニアで学べること、ポリフォニーについて(後述)、小中学生の間にどのくらいの進度を目安にすれば良いか、ということを書いていきます。

難易度についてはじめに書いておきますが、インヴェンションとシンフォニアは

さいりえ
難しいです!

「簡単ですよ〜」とはとても言えません。

でも安心してください。順を追ってきちんと勉強できればきっと得意になって楽しくなってきます。

この記事では、「なにが難しいか?」ということを順に書いていきます。
それはそのまま、「なにを学べるか?」ということにも繋がります。

インヴェンションとシンフォニアの楽しさが伝わりますように。

バッハのインヴェンション(インベンション)でポリフォニーの勉強。

バッハの作品は、芸術的に素晴らしい曲が本当にたくさんあります。
それと同時に、教育的な作品も多くあるのです。

その中で、とても重要なものの1つが「多声的に書かれている作品」です。
ポリフォニー」とも言われます

polyphony=ポリ(複数の)フォニー(声)

※ちなみに単一の声部ですと「モノフォニー」monophony、和声的な進行や伴奏によるものを「ホモフォニー」homophonyと言います。
ピアノを弾いているとモノフォニーの部分はかなり少ないので、ポリフォニーとホモフォニーが重要になってきます。

もも
多声って?声が多い?複数の声?よくわからないなぁ・・・

どういうことか、こんな写真で説明してみます。

モノフォニー(1声)とホモフォニー(和声)

まず、一本のメロディがあります。

一本のメロディを美しく歌う、弾く・・・とても奥深いことです。

たとえば右手で、この赤い糸(メロディ)を持って奏でるイメージを持ってみてください。
これがモノフォニー(単声、1声)です。

メロディと和音の伴奏だとこんなイメージでしょうか?

大ざっぱに説明しますとこれがホモフォニー(和声・和声伴奏)です。

2声からが、ポリフォニー

さて、ここからが本題です。

メロディが、2本(2人)になりました。伴奏ではありません。
対等なメロディが2本です。

(※手近にある毛糸を撮影していますので、少々うねっていますがご了承くださいませ・・・)

右手と左手で1本ずつ担当します。

同じメロディを一緒に歌う(ユニゾン)のではなく、それぞれが別の語り口で、時には違うタイミングで息を吸います

手が2通りに動く

だけではなく、

耳で2本を聴き分ける

歌う気持ちも2人分

観察している頭の部分も2人分!

これが2声(にせい)を弾くということです。

難しそうですね。

これらの力を、バッハのインヴェンションを通し、学んでいきます。

そして、いろいろな曲で2声を歌える(弾ける)力をつけていきます。

※実は初歩の段階でいうとバイエル60番なども2声なんですよ!

3声に!2本の手でも可能なの?

そして、次です。

メロディが、3本(3人)に増えました!!

3人の奏者がいれば、一人1本ずつ集中して演奏するのですが、これを一人でやるとなると・・・

右手が青。左手が赤。

「あれ、真ん中は???」

真ん中も、なんとかして面倒を見てあげないといけません。

手は2本。メロディは3本。さぁどうしよう?

・・・こたえは、真ん中のメロディ(声部)を右手と左手で手分けして、まるで1本の糸のように歌うのです。

これがバッハのシンフォニア(3声)です。

上級の人は普通にやっていますが、これってすごくないですか?
私はすごいと思います。

音をつなげるだけでも大変ですし、それなりに慣れてきたとしても、本当〜〜〜に曲の最初から最後まで3色の糸のように美しく奏でる演奏はなかなか簡単ではありません。

ですが、それをめざしていきます!

とってもきれいなんですよ。

※シンフォニアの選曲に悩まれているあなたには、こちらの記事もオススメです。

インヴェンション・シンフォニアのレッスン・練習はとくに丁寧に

これらは、すぐにできることではありません。
丁寧に時間をかけて習得する一つのステップだと考えています。

そのため、インヴェンションはもちろんですがとくにシンフォニアを初めて弾く生徒さんへのレッスンはとても気をつけてレッスンします。

分析、フレーズ、指づかい、手の形、タッチ、聴き方、バランス・・・

雑にならず、一つ一つ理解してもらえるように数小節ずつ進めます。
そんなに苦労せずにスッと入れる人もいますが、時間がかかって当たり前だと思っています。

そこから数曲経験して、だんだん慣れていき、1回目のレッスンでもしっかり理解して譜読みしてきてくれたら、大きなステップです。

3声がしっかりできれば、4声も5声もこわくない!

4声の方が難しくはなりますが、2→3声を乗り越えたならきっと大丈夫。

インヴェンションで大切なこと・・・あらゆる曲で必須&役立つ!

これまでバッハ、バッハと書いてきましたが、ポリフォニーの曲はバッハだけではありません。

ベートーヴェンのソナタ、ショパンのバラード、シューマンの子どもの情景、ドビュッシーのベルガマスク組曲・・・

あらゆる曲に出てくるポリフォニーの書法。

それらを理解して美しく弾くためにも、ポリフォニーの勉強は必須なのです。

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インヴェンションの進度の目安は?もし音楽高校をめざすなら

前回の記事のように、入試というリミットがある音楽高校を目指すのであれば

      • 小学生の間にインヴェンション〜シンフォニア
      • 中学1~2年生の間にシンフォニア〜平均律
    •     そして3年生になる頃には平均律の4声のフーガ

をよく聴き分け、弾き分けできるくらいが一定の目安になると思います。
※いきなりインヴェンションは弾けないので、それまでに易しいポリフォニーの曲を経験するのは必要です。

実際に、多くのコンクールの課題曲などでもそのくらいが目安になっているようです。

進度は人それぞれ。内容が重要

人それぞれなので、もっと速くても良いし、もし音高入試などを焦点にしないのであれば、高校生以降にゆっくり理解して進んでいくのも全然構わないと思います。

ちなみに私が小さい頃は今ほどコンクールが多くなかったので、日々のレッスンで練習曲やバッハがどんどん進んでいき、小学生のうちにインヴェンション、シンフォニア各15曲を終え平均律に入っていました。

周りの先輩や後輩に聞いても、やはり小学生で平均律に入っていたとか、インヴェンションを2周したというお話を聞きます。

進度はあくまで目安であって、内容のほうがずっと重要なので「○曲弾いた」など数にこだわることもないですが、良い勉強を重ねてぜひバッハの作品に親しんでほしいです。

まとめ・インヴェンションとシンフォニアのオススメ楽譜

バッハの作品は、芸術として素晴らしい曲やとてつもなく深い曲がたくさんあります。
その音楽的な内容に集中できるよう、弾き分けや暗譜などはストレスなくできる力を身につけられたらと思います。

さいごに、オススメの2つの楽譜をご紹介しておきます(いずれ他の版との違いも書いてみたいです)。

ぜひ、バッハの作品に親しんでくださいね!

〜バッハについてもっと知るためのオススメ記事〜

シンフォニア15曲を一挙ご紹介!

バッハのポリフォニー作品を立体的に演奏する大切なこと

フランス組曲やパルティータにもチャレンジ!

 

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