構成力・和声感のある演奏って?生徒さんからの質問コーナー

「構成力のある演奏ってどういうことですか?」
「和声感のある演奏ってどうしたらいいんですか?」

曲の構成。構成力。構築。
ときどき生徒さんから質問されるキーワードです。

構成といっても 一つの記事では書ききれない要素があるのですが、
私は
音楽の地図のようなもの
と とらえたり、

建物の見取り図

と とらえたりしています。

今日は、構成について質問されたことやレッスンでの一コマを振り返ってみます。

構成力のある演奏について考える

まず、和声や構成についてあまり考えたことがない・・・という人へ

こちらは主に2パターンに分けられます。

和声や構成について考えたことは少ないけれど、自然と曲に応じた表現ができている場合

小さなお子さんで「ソナタ形式はこのように・・・!」などと知らなくても、良い勉強(レッスン・練習)と感性で自然な表現ができている人はいます。

それはとても素晴らしいことです!(うらやましいくらいです!)

ただ、時期を見て、あらためて理論についても勉強することも大切です。

なぜなら、上達するにつれて演奏する曲の規模もだんだん大きくなり 未知の曲に出会うことも増えるため、頭の中でも認識できる力をつけることが重要だからです。
また、共通した音楽語法を知っていくことで、これまで演奏してきたことをさらに応用できるようになります。

あやとりや折り紙でシンプルなものは感覚でスイスイと上手にできていても、複雑なものは順序を見て確認しておく・・・という感じです。

和声や構成について考えたことがないし、演奏もそのようになってしまっている場合

構成が薄い演奏・・・というと、平べったい演奏、一本調子の演奏、音色が一色の演奏・・・??と表現されることもあります。

立体的に演奏するのは大変なことなんです。
(私も自分の演奏の録音を聴いて「なんて平べったいんだ〜!」とがっかりしてしまうことがあります)

でも、構成について改めて勉強する、考えて実践することで少しずつ変わります!

この場合は、わかりやすいことから始めていくことになります。
「知る」「意識する」ことが第一歩ですね。

さて、次は実際に意識し始めてからの質問コーナーです。

和声感のある演奏ってどういうことですか?


〜 レッスンに来て1〜2回目の生徒さんから(中上級程度)〜

当時ベートーヴェンの月光ソナタを弾いていた生徒さんです。
とてもキッチリと弾けていて、流れも良く「おっ♪」と思ったのが第一印象。

ただ、シンプルな音型の積み重ねであるのでそこにもっと「和声感」があると良いな、というレッスンを進めていきました。

そこで「和声感のある演奏ってなんとなくわかる気もするのですが、どういうことですか?」と質問してくれました。

ちなみにこの生徒さんは音楽理論の知識やソルフェージュ力が高く、
・曲の形式
・ここは何調?
・ここの和音は何?
・モチーフはどうなってる?

と質問してもすぐに答えが返ってきます。

でも、「理論」と「演奏」がまだ一体になっていない状態でした。

和声感とは何か?

和音にはそれぞれ役割があります
とくにクラシックの曲の多くはそれを重要視して作られています(機能和声)。

同じ「ドミソ」の和音でも、曲の中でどのように出てくるかによって全く意味や方向性が違います。

たとえるならば、同じトマトでもグリーンサラダの彩りなのか?トマトが主役のサラダなのか?
カレーを作って終わりなのか、それをカレーうどんにするのかカレーコロッケにするのか・・・でカレーの役割が違う。
そんな感じでしょうか・・・(かなり適当なたとえですが)


和声の色合い・バランスは花束にも通じるものがあるかもしれません。

その日は一つ一つの和音の響きの違いや方向性の違いに注目してレッスンを進めました。
具体的なアドバイス例は、この次の項目に書いていきます。

では次は、また違う生徒さんからの質問です。

構成感のある演奏とはどうすれば良いのですか?


〜すでに3〜4年レッスンに通ってくれている生徒さんから〜

ある日、「現在の演奏の中で、構成感を見直すにはどうしたら良いかアドバイスをお願いできますか?」とメールが来ました。

コンクールの講評の中に書かれていたそうです。
表情や音色に気を配って弾いているつもりだけど、どうしたら良いかということでした。

※余談ですがうちの生徒さんは皆とても礼儀正しくてメールの文面もきちんとしているのが嬉しいことです。

考えてみよう!

前例のようにレッスンを始めて間もない人なら1から説明するところです。

ですがこの生徒さんはもう数年通ってくれているので、考える材料はある程度備わっているだろうから ここは一人で考えてみてもらおう!と思い

どういうことか一度自分で考えてみて、レポートかメールで送ってね」と伝えました。
現在弾いているソナタと数ヶ月前に弾いたソナタとの類似点、相違点などを見つけて考えてみると良い、などヒントを伝えつつ。

すると、数日後に返事が来ました。

構成について、生徒さんの意見

・曲の頂点、長い山の頂点、短いスパンでの頂点。自分が今どこにいるか。
・和声の違い。たとえばVからIに行く感じ。動きのある音、安定感。そのような気持ち、感覚になること。
・各モチーフがどこからきているか。その違い。

という内容について詳しく書いてくれました。

もしメールの質問に私が全て答えていたら、こうして本人が自分自身の言葉にして答える機会もなかったので、まずは自分で考えてくれてよかったと思います。

それに一つ一つの視点もフムフムと思いました。

構成が演奏に表れるには?さらに考える

そこでもう一歩考えてみてほしいと伝えたことは
「それが演奏を通して伝わるには具体的にどうすればよいか?
「それを通して、どういう音楽にしたいか?何を伝えたいか?
ということでした。

これはまさに、以前の記事で書いた「知識としてわかる」「方法がわかる」「実際にできる」の違いです。

その人その人の状態や課題も関係してくるので、相手によって答えも違ってきます。

具体的なアドバイス

※今回の生徒さんの状況に対するアドバイスです。

○和音について
・たとえば、Vの和音を弾く時、緊張感や方向性がほしければ、Iとどのように違うタッチで引くか
・構成音の中でとくに意味の強い音を印象的に弾くには

○モチーフについて
・モチーフが先の物からとられているとわかったら、出だしがわかるように弾くとか、その中に特徴的な音程(4度、6度など)があったら、それが浮き立つようにに弾く、など。
・たとえば、息の吸い方を変えるだけでも、始めの音にあたるスポットライトの具合が変わる。

○伝わる表情とは?伝わる音とは?タッチとは?

このようなことを返答し、次回レッスン以降でも話題にしていきました。

自分で考えることについて

レッスンでもよくやっている内容ですが、自ら「なんだろう?」「どうすれば良いのだろう?」と考えてからでは吸収力も変わります

方向性が見つかれば良いですし、仮に答えが見つからなくても、考えてみることで何かが変わります。

まとめ

・和声感、構成力について。知識と実践。
・同じ質問でも、100%答える、50%答える、まずは1から考えるよう促す、など変えてみました。
・質問をすることも「力」の一つだと思います。
・構成力のある演奏・・・なんて、100点の答えはないけど、探し求めていこう!!

 

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